こんにちは。パーソナル美容師の岡田です。
今回は「脂漏性(しろうせい)脱毛症」の特徴と主な原因はなに?」についてプロの美容師としてなるべく分かりやすいように話していきます。
「脂漏性(しろうせい)脱毛症」とは?
「脂漏性(しろうせい)脱毛症」というのもあまり耳にしないかもしれませんが、「脂」が漏れる」という名前の響きなので、あまり良いイメージではありませんよね。
「薄毛」や「育毛」に関して毎日たくさんの方の髪の毛を携わっていて、悩みのご相談も受けているプロの美容師である私ですが、
実はこの「脂漏性(しろうせい)脱毛症」の方というのは、特に男性の方には「頭皮に皮脂が多くなってしまっている人」は多いのですが、「脂漏性脱毛症」を発症してしまっている方はそんなに多くないのが現状です。
男性の方は「頭皮の脂」を気にされる方も多いのですが、「壮年性脱毛症」というものと一緒にされがちなので、二つの違いをしっかりと知って、区別することがが必要です。
「薄毛」や「頭皮」に対して正しい「ケア」を行うにあたって知っておかなければいけないのがいろいろな「脱毛症」の種類と原因です。
「男性のが皮脂が多く出るはずだから私は違うだろう」
女性の方はそう思ってしまうのは時期尚早ともいえるかもしれません。実は女性の方も「脂漏性(しろうせい)脱毛症」になってしまう方もいらっしゃいます。
この機会に知識として頭に入れておいても損はありません。様々な「脱毛症」や「抜け毛の原因」の違いを知ることも美髪の第一歩といえると思います。
「脂漏性(しろうせい)脱毛症」の症状
さて、ではこの「脂漏性(しろうせい)脱毛症ですが、どういった抜け毛の症状のことを言うのでしょうか。
脂漏性脱毛症とはホルモンのバランス異常などで過剰に皮脂が分泌され、それらが毛穴を塞ぐ事で毛穴周辺部や毛根が炎症を起こし、髪が抜けるという症状を引き起こす脱毛症のことです
なぜこの「脂漏性脱毛症」が実はそこまで多くないのかというと、それはこの抜け毛を引き起こす原因がからだの「ホルモン」に関係しているからです。
「脂漏性」という名前のイメージから、男性に多いと思われるかもしれませんが、女性でもこの「脂漏性脱毛症」は起こりうる可能性があります。
主な症状としては、
肉眼で見ても分かるほど、頭皮がベタベタして脂で毛穴が詰まってしまっている状態。(頭皮の見た目は酸化してしまった皮脂が黄色くなっているのが特徴です。)
そして、そのふさがれてしまった毛穴の周りにある菌(マラセチア菌)が異常に繁殖してしまい、髪の毛の生成を促す毛根部に悪影響を及ぼして髪の毛が抜け落ちてしまいます。
後で詳しく解説していきますが、
何日も頭を洗っていない等の頭皮を不潔な状態にしてしまうことなどによる、「頭皮の詰まってしまった汚れ」が原因してるのとはまた少し違うので、注意が必要です。
「脂漏性(しろうせい)脱毛症」の原因とメカニズムの解説
先ほど挙げたように、頭皮がベタベタしてしまったり、頭皮が黄色くなってしまうことから、
「皮脂の過剰分泌」が脱毛症を引き起こす原因になってしまう
のが、この「脂漏性(しろうせい)脱毛症」の大きな原因です。
この症状を紐解くと「ホルモン異常」によるものの影響が大きいために、思春期などの精神的な不安定な状態のときに引き起こされるパターンがあります。
また、社会に出始めた新社会人や、生活環境が大きく変わった方なども、この「脂漏性(しろうせい)脱毛症」になる方も多い為、
からだの内側の「ストレス」や成長期などの精神的な「ホルモンバランス」が大きく関わっている
というのが、この「脂漏性脱毛症」の原因とメカニズムといわれています。
「脂漏性(しろうせい)脱毛症」と「脂の多い頭皮による脱毛」の違いを知ろう!
先ほどこの「脂漏性(しろうせい)脱毛症」が「ホルモン」の異常からくる脱毛の症状と書きましたが、
「脂が多いから頭皮の脂をしっかり落とさなきゃ」
といって、安易に洗浄力の高いシャンプー等で洗ってしまったり、シャンプーの回数を多くしたりするのは、かえって症状を悪化させてしまうことにつながってしまいます。
結果的に頭皮に詰まってしまった余分な皮脂は取り除かなければいけないのですが、
そもそも、「脂漏性(しろうせい)脱毛症」というのは「ホルモン」の異常からなる症状なので、もともと「脂の多い頭皮」の方とは根本的な解決法は変わります。
一方、特に男性の多くが勘違いしやすい「頭皮の脂が多くなってしまった頭皮」は
シャンプー剤が自分にあってなかったり、食生活の乱れによる脂の摂り過ぎ、などが主な原因です。
「AGA治療」など、「育毛サロン」などの治療のおおくでは
「健康な髪の毛を育成する頭皮をめざす」ものとして、この「脂分の多い頭皮の状態」を「脂漏性脱毛症」と診断することが多いですが、
「脂漏性脱毛症」で本当に悩んでいる方は、間違った治療をしてしまうと毛穴の化膿や炎症がひどくなってしまい「脂漏性皮膚炎」という激しいかゆみや痛みを伴うように悪化してしまいます。
深刻に悩んでいる方は皮膚科の診断を受けましょう。(皮膚科では抗ヒスタミン剤などの処方が可能なようです。)
「脂漏性(しろうせい)脱毛症」の対策
では、この「ホルモン」異常による「脂漏性脱毛症」ですが、主な対策を話していきたいと思います。
まずは、そうならない為の「予防」を含めた皮脂の過剰分泌がされないための方法と、出てしまった皮脂を抑える為にできる「対策」の
2つの改善法を説明していきます。
生活を見直そう!
何でもそうかもしれませんが、まずはそうならない為の「予防」が一番重要です。
まずは、生活を見直すことからはじめていきましょう。
なるべく栄養バランスの良い食事を心がける
健康な頭皮は健康な食事からです。
一日3食、しっかり栄養バランスの取れた食生活を送ることが基本的には良いです。
なかでも、しっかりと体内の脂を分解してくれるように、緑黄色野菜を摂取することや、髪の毛の生成を助ける栄養素を積極的にとることが、健康な頭皮環境を作ることを助けます。
しっかりと水分をとることも大切です。
脂を溜め込まない体を作りましょう。
ストレスを貯めない(ストレス解消をする)
ストレスが及ぼしている影響というのは計り知れません。
ストレスを溜め込んでしまうことは、からだにおいても心の「ホルモン」のバランスを崩してしまいがちです。
ですが、現代のストレス社会ではストレスのかからない生活を送れる人はごくわずかなのが現状です。
なので、しっかりとストレスを発散できることをして、好きなことをしてストレスを発散させられることが結果、健康な髪の毛と頭皮につながります。
十分な睡眠をとることで体を休ませて上げることも忘れてはいけないですよね。
正しいシャンプーをしよう!
出ないようにするのがまず先決ですが、出てしまった脂を放っておくのも問題です。
仕方なくも出てしまった頭皮の過剰な脂分は、正しいシャンプーの仕方でしっかりと落として清潔な頭皮の状態を保ちましょう。
ここではシャンプーのプロである美容師としてオススメのシャンプーのやり方を説明していきます。
シャンプー剤の選び方
頭皮に脂が詰まりやすい人の特徴として、普段から自分に使うシャンプーをしっかり選んでいないという特徴があります。
「ドラッグストアで安かったから」とか、「CMでやっていたから」とか
結構そういう人が発症しやすいとも言えます。
ドラッグストアに並んでいる(安売りしている)ほとんどのシャンプーが「石油系シャンプー」であり、例外なくそれ系のシャンプーを使っているからですね。
はっきり言って、頭皮に刺激が強すぎます。今すぐやめたほうがいいですよ。
一人ひとりに対してあったものを使うのがベストです。私は一人一人にカウンセリングしているのですが、会いに来れない方のために一般的なものの種類だけ挙げておきます。
・オーガニックシャンプー
・抗真菌シャンプー
・アミノ酸系シャンプー
この辺にしておきましょう。
まぁ、オーガニックもアミノ酸系も日本は認証が曖昧なので今はあまりオススメできませんが、そんな方は抗真菌シャンプーを選んでおけばよいと思います。
シャンプーのやり方
自分にあった使うシャンプーを選んだら(←本当に一番大事なことです。じっくり選んで下さい)
頭皮に優しいシャンプーの仕方をおさらいしておきましょう。これに関しては今まで散々書いてきたので、ポイントだけ抽出して書きます。
・余洗いを時間を掛けて行う(最低でも1分はかけたい)
・手のひらで荒立てる(直接頭皮につけない)
・指の腹を使ってじっくりやさしく頭皮を洗う(爪立てちゃダメ!)
・十分すぎるほどすすぐ(いつもやってる時間+1分はかけてすすぐ)
これを守って下さい。特に髪の長い女性の方はすすぎの時間を十分に設けることがポイントです。(すすぎ足りない人が9割です)
紙はしっかり乾かそう!
さて、正しくシャンプーしたら、髪もしっかりと乾かしましょう。
ポイントは、やさしく。丁寧に。決してゴシゴシするのは禁物です!
最後まで乾かしきれてないって人は、タオルドライ(ドライヤーかける前にしっかりタオルで水分をとること)をしっかりとしましょう。
タオルは2枚使うことになりますが、タオルドライを2回すると最終的に乾かす時間は短縮されます。ドライヤー掛けてる時間も短縮されます。←オススメ。
ドライヤーも、風量が強くて、髪が傷まない、なるべくいいものを使いましょう。365日あなたの髪と頭皮の大事なパートナーです。(シャンプー類とは違って毎日使ってもなくならないのでこれくらいは贅沢しましょう。)
頭皮を乾燥させない&紙が傷まないドライヤーを使うことがポイントです。
一年間365日髪を乾かしながらも頭皮も髪も良くなっていくので、ヘアビューザーがオススメ。美容師として髪も大事にして欲しいです。
脱毛の症状は他にもあるかも
以上、脂漏性脱毛症に付いて話してきましたが、
「あれ?自分は当てはまってないかも?」と思う方は、他にも脱毛に関しての記事を書いています。
是非一度、他の記事も参考にしてみてください。役に立つことがきっと書いてあるはずです。
もし周りの方で悩んでいる方が居ましたら、是非下記SNSボタンよりシェアして教えてあげて下さい。個別相談も無料で行っておりますので、相談しにくいことはLINE@で個別に対応しています。
それでは。よい頭皮とよい髪を!
岡田彰大


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