こんにちは。スタイリストの岡田です。
さて、本日は火曜日でサロンが休みなので、2016年の夏のシーズン撮影をして来ました。
先日のブログでもちょっと書きましたが、岡田はちょっと「ヘアスタイル撮影」というものから少し距離を置いていました。その記事はこちらに書いてありますので興味があれば、、、(作品撮りをやめてみて今思う事)なので、今回の撮影は少しまた新鮮な気持ちで迎えることが出来たんじゃないかなぁ。。。と、思っています。
正解なんてないっ!
最近というか、美容師歴としてみたら12年が経っている現在ですが、ここに来てもやはり撮影というものは奥深さを感じます。多分、何年後もきっとそう思っているのでしょう。モデルさんも人であって、岡田も人であって、今日はこのモデルさんのどんなところを生かして撮ろうか、どんな風に見せたら一番魅力的に見えるだろうか、普段持っている雰囲気をあえて崩して新しさを出していこうか、毎回同じように頭の中では違うことを考えています。
多分そこに「ひとつだけの正解」なんてものはなくって、作り手の数だけ答えがあれば、モデルの数だけ答えがある。そして、その時その時にしか出せない表情やヘアスタイルがある。だから無限大に答えなんてあるわけです。
だからこそ、その全てのタイミングが合わさってその時にしか出来ない一つの「作品」になるわけであって、2度と同じにはならない、なれない、「刹那的な瞬間」を切り取りっていく「撮影」というものが、やはり僕は好きなんだろうなぁと感じますね。それで出来たものが良いか悪いかは一旦置いといての話です。。。。
昔は、全部自分でやりたくて、ヘアもメイクもカメラも、自分で思い描いているイメージの通りに作りたかった。
雑誌の撮影をした時でも、「超」がつくほど有名なカメラマンさんにヘアスタイル写真を撮ってもらった時も、自分の思い描いていたイメージになることは一度もなかった。
だから自分でカメラも買って、写真の撮り方もカメラマンに習ったし、ポージングも勉強したりして、それで思い描いていた「イメージ」はある程度まで表現することはできるようにはなったけど。。。一気につまんなくなっちゃったんですよね。だから辞めちゃったんだけど。
だけど、今はそれとは少し違う「リアル」な楽しみを覚えました。だから今回も楽しかった。
リアルな意外性さえ楽しめる。
自分の中のイメージで「このイメージが作りたい」というものが確立していることは、悪いことだとは思いませんし、今まで自分もそうだったから、否定するつもりも全くありませんし、必要なことだと思います。
そもそも「何が作りたいか」何を「撮りたいか」すら自分でわかっていないのなら、それは「準備不足」であり、言葉を悪く言えばそれで臨むこと自体「無謀」であり、たとえ何とかなったとしても「何となく出来ちゃった」とでもいうクオリティになってしまうはず。
そうではなく、しっかりと自分の中のイメージを作り上げて、確立して、現場では自分の出来る限りの事をやる。bestを尽くす。そしたら今は自分の仕事はそこでひとまず終わり。
あとは、「カメラマン」だったり、「スタイリスト(スタイリング)」だったり、他のプロフェッショナルのbestだと思うものが組み合わさって、化学反応して、より良い作品が出来ていく「リアル」な現場。
「あれ?このバランスって予想もしてなかったけどいいんじゃない?」
とか、
「モデルさんのこの表情とかすごいいいから、ヘアメイクはもっと主張を抑えてモデルの表情に寄せていこう」
とかね。その時にしか出ないものって現場ではすごくあると思うんですね。
極端な話、女性が(この場合モデルさんが)一番魅力的に映るのであれば、「ヘアやメイクは美容師としての自分のこだわりが見えなくてもいいんじゃないか」と思っています。(ヘアメイクに固執しすぎないほうがいいってこと)
それが、自分が思い描いている最初の「best」から少し離れていたとしても、自分以外の人が思い描いている「best」が組み合わさった時に、自分が思ってもいなかった方向に転んだ時の「意外性」というものが今は楽しい。
多分それを楽しめるようになったってことは、自分の美容師としての一つの成長だと思います。
最近思うのは、ヘアもメイクも、もっと自分たちも、自由な発想を持って、仕事に取り組むことの大切さ。
多分、ある程度経験を重ねたら、上手い美容師とそうでない美容師にとって差が出てしまうのは「技術そのもの」というよりも、それまでやってきたことや、見てきたもの、失敗してきた数や、「経験値」の違いなのかなと。
食わず嫌い、やらず嫌いしてるくらいなら、いっその事全部一緒にやっちゃって、合わなかったら全部一緒に辞めちゃうくらいの、フットワークの軽さと「自分を変えられる行動力」でしかないです。
だから、今、美容師として岡田は今が一番楽しいし、自由です。多分、これからもずっと自由で楽しんでいたいよね。
作品の出来上がりが楽しみです。
ぜひ楽しみにしていてください。
それでは。。。。
岡田 あきひろ


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