僕はフリーランスの美容師をしているから、いわゆる「普通」の働き方ではないように思われてしまう。だけど僕の考え方は違う。
「会社に雇用されて、会社のために一生を捧げ勤め上げる人生」をやめただけだ。
世間でいう「一般的」とされている働き方や生き方は、あくまで選択肢の一つに過ぎないと思う。
「選択肢の一つでしかない」のだから、何を選ぶかはその人次第なのは当たり前なのに、
周りの多数派の意見や、親世代の生き方に縛られ、支配されている人があまりにも多いと思う。
それに心を奪われるのは、世間的に嫌悪されている「洗脳」と何が違うんだろうか。という意見を書いておく。自分の今後のために。
マイナーがメジャーになっていく
少数派(マイノリティ)が多数派(マジョリティ)を飲み込む。世論が変わる。
マイナーがメジャーになる瞬間はいつもそうだ。そしてそれはいつの時代も繰り返される。
多分、美容師の中でも僕みたいなライフスタイルを選ぶ人は今後右肩上がりに増えていくだろう。
だけど、僕は僕みたいな生き方がベストなんては決して思わない。たまたま自分がこれを選んだだけだから、これも選択肢の一つにしか過ぎない。
それが美容師の中でたまたま今話題になっているだけで、それぞれの人生なんだから、幸せの形は色々あると思う。
ライフスタイルやワークスタイルというものは、生きていく中で形を変えていくものだと思う。
自分より若い人たちが自分と同じ人生を歩むと思い込むな
美容師の教育の現場では、「自分がされてきたことを若い世代にも同じことをする」ことが多いとされている。
それは、先人からの技術の継承する上では大事なことかもしれないけれど、それが業界の悪しき習慣だとしても同じことが起こってしまうこともある。
多様化する生き方が認められなく、変わらぬ長時間勤務で、産休や育休などの働き方改革に対応できずに若いスタッフが定着しない。
一体なぜなのか? 他のやり方を知らないからだ。自分の世代の教育しか知らないから、それが一番正しいと思ってるんだろう。
例えば僕みたいなフリーランスという働き方に対しても
「仕事のことを何もわかっていない。一つのサロンに一生勤め上げて恩義を尽くすことこそが勤めだ」
という「フリーランス」という生き方を認めない、許せない、という意見を一方的に押し付けられることがある。
スタッフの「退社」すら認めないサロンも多く、「労働基準法」を違反してるけど開き直っているようなサロンの声も聞く。
一体なぜなのか? 未知が怖いからだ。自分と違う価値観を認められないからだろう。
そういう人たちは「古い人間」であって、今風に言えば「老害」というのかな。
何かと理由が「自分の世代はそうだったから」と相場が決まっている。
そんな環境に若くて才能が溢れる世代が集まるはずがないだろう。
未来の可能性を閉ざすな
自分が大人になるときには、一つ上の世代のそれとは全く別の世界になっていた。
今の僕の一つ下の世代にとっては、自分の育った世界とは全く別の世界なんだろう。
そういう世代を超えた人たちに仕事を伝える際には
「自分の時はそうだったから」という経験を説教に変えた押し付けではなく
「自分が嫌だと思ったことはしないしさせない」という新しい価値観を自分なりに加えて伝えてはどうだろう。
自分の威厳を保つために言いたくなるような言葉をぐっと胸に堪えて、自分なりの考えを発信していこう。
これから起こる可能性を閉ざしてはいけない。それは、あなたがあなた自身に「呪い」をかけてしまうことと同じだ。
あなたがこれから送る未来も、あなたが見てきた人たちの未来と同じにはならない。
人生も世界も、最初から決まっているものじゃない。自分自身で更新していくものだ。
「古い人間」とは歳を取っている人でも新しいことを知らない人でもない。
自分より若い人たちが自分と同じ人生を送ると思い込んでいる人だ。更新が出来ない人だ。
未知を楽しもう、好奇心を持とう。
10年後にどんな未来が当たり前になっているか誰にもわからない。
古い人間にならないためには挑戦することだ。失敗することだ。自分の未熟さと向き合うことだ。
「普通」が普通じゃなくなり、「普通じゃない」が普通になる。
従来のやり方に縛られずに、自由に、新しくいこう。
それでは。
岡田 彰大


最新記事 by 岡田 彰大 (全て見る)
- プロとして家族からお金をいただくことの意味 - 2019年11月18日
- 起業したいって相談に来る人へ - 2019年7月5日
- サロン「iLii(イリー)」が出来て半年が経とうとしています。 - 2019年3月12日
- 100万円が手に入ったらどうするの - 2019年1月7日