こんにちは。スタイリストの岡田です。
2016年が始まり、岡田の仕事も始動しました。岡田2016彰大です、こんにちは。
2015年の振り返り
去年を振り返ると、「岡田彰大」としての新たなステージが始まり、再スタートを切った年でもありました。
一年間、沢山の方との出会い、その分の別れもありましたが、自分にとって本当に必要なものは何なのか、自分にとって本当に大切なものは何なのか、改めて新たな環境で一年間過ごすことで見えてくるものや感じたものがあった年でした。
「失って初めて気付くものがある」
とはよく聞くセリフですが、失って初めて自分にとってどれだけ大事なものかを再確認したものもあります。もちろん自分にとって初めての事なので、戸惑いや不安も初めの頃にはありましたが、
かえって「自分にとってそれほど大事ではなかった事」に気付けたことの方がこの一年での大きな収穫でもありました。
「自分にとって何が大事」なのか
なんとも哲学的な話になってしまいますが、人それぞれ違うので答えなんてあるようでないのかもしれません。そして岡田には限られた環境の中で答えを出すには自分の経験や視野が狭すぎたようでした。
それは一度自分を客観的に見たり、一度今自分が置かれた環境から離れてみることであったり、そうしてみて改めて見えるものがありました。
自分は18歳の頃に、栃木の田舎から東京に上京してきた田舎者ですが、その時ととても似た感情を抱いたのを感じました。自分は限られた「半径何メートルかの世界」でしか生きてなかったんだなぁと思うわけです。
それでも、今まで生きてきた中で、「これっておかしくないか」とか、「もっとこうして生きていきたい」というものが自分にはあって、
自分の弱さや無力さや感じるたびに、それを乗り越えたり、叶えるために自分を高めていかなければいけないと、それが今の自分の原動力になっているところもあります。
あなたの思いは何処にある
ーー「美容師は身内の葬式にもいくな」ーー
これはお客様あっての仕事である美容師にとっては当たり前のように語られることです。以前の会社でも「美容師とはそういうものだ」と聞かされ育ちました。
しかし、僕にとってはずっとこの言葉は胸に引っかかるところがありました。
美容師として「自分にとって大事な人の髪を切る」が僕の夢であり最初の目標でもありました。
無事にスタイリストとしてデビューして、まずは自分を育ててくれた親、家族の髪を切ることが出来、ひとつ目標は叶えることが出来ました。
「自分にとって大事な人」というのは、人それぞれ違うと思います。
まず自分が一番美容師になったら髪をカットしてあげたい人は家族でした。そういう意味では自分にとって大事な人は家族なのかもしれません。
「大事な人が困っていたら助けたい」と思うのは人間の本能だと思うし、人として男として失っちゃいけない父性のような感情だと思います。
自分の大事な人が困っている時に、助けてあげられないのは辛い。とても胸が痛みます。
自分にとって自分を育ててもらった家族の最後の日に、文字通り最後の見送りも出来ないということは、自分の人生観として考えられない。
小さな子供がいる人なら、自分の子供が熱を出したり怪我をした時に、すぐに行ってあげたいと思うでしょう?少なからず、自分もそうされて育ったことを人として忘れてはいけないんじゃないかな。
だから岡田としては最後を看取ることはできなくても、「身内の葬式くらいには必ず顔を出したい」と思う。それが「美容師だから」という理由で「身内の葬式に行けない理由」にはならないんじゃないかなと。
葬式が出来てもお客様を優先するのは、もちろん美容師としての仕事を全うすることはリスペクトしています。でも、自分を指名してくれて大事に思っていてくれるお客様なら、きっと理解してくれるし、「行ってきて」と思うんじゃないかな。
少なからず自分の身内の葬式の時にはそうでした。(当然、お客様には言いませんが後日の話です)。家族は理解してくれましたが、親戚からは冷たい目で見られました。
自分から仕事を優先し、それを選択するならまだしも、それを許さない会社なんてはっきり言って「クソ」だと思っています。そんな会社が日本から滅びることを願っています。
技術は人の思いの上にあり
人としての倫理観の話になってしまうけど、今年は「美容師として」というよりも、「人として自分に向きあう」ことを。
もちろん、技術の鍛錬に終わりはないので、美容師13年目の今年も継続して学んでいくことは言うまでもないことではありますが。
「業界の常識」ではなく、「道徳や良識」を、僕は後輩に伝えていかなければなと今は思っています。それは自分の一方通行ではなく、いろんな方々からの意見を聞かせてもらい、僕も勉強させてもらうことに終わりはないから。
「技術の上に人は成り立つ」のではなく、「技術は人の思いの上に在る」ということを、しっかりと胸に刻み、2016年も頑張っていきたいと思います。
長くなりましたがどうぞ宜しくお願いします。
岡田 彰大


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