こんにちは。栃木県那須塩原市の美容室hairsalon iLii 西那須野で美容師をしている岡田です。
随分とお久しぶりとなりましたが、サロンのブログの方を少しずつ更新していて、個人のブログにまで手を出していませんでした。
今回もどっちで書くか迷ったけどこちらのブログを選んだのは、サロンとしてというよりも僕個人の話だから。
美容師としての岡田というか、人間岡田としての考えみたいなのがあって、それについてフワフワと考えていることがあって、それについての考えをここに少し残しておこうと思います。
家族の髪を切ること
初めて家族の髪を切ったのは詳しくはあんまり覚えていないけど、僕が美容師になってから8年くらい経ってからでした。
普通は、というか、一般的には美容師としてデビューしてから初めてのお客様が家族だったりすることが多いけど、
そのころは東京で美容師をしていたし、実家が遠いということからわざわざ家族を呼び寄せるのに抵抗があったからというのもあって、
自信を持って家族を呼んで、家族の髪を切れる様になったのは実は地元にサロンを出してからでした。
さっき、家族の髪を切るのに8年かかったって書いたけど、初めての家族を切ったのはその頃東京で一緒のアパートに住んでいた妹だったけど、
それは「カットモデル」としてで、勝手だけどカウントしていなくて、
自分が美容師として髪を切ることでお金を頂いたのは母が最初でした。
最近は家族のいる地元に帰ってきたということもあって、よく、「家族だからタダで髪を切ってあげられて親孝行できていいですね」って言われることもあるけれど、
僕は家族でもちゃんとお金を頂いています。
気持ちとしての少しばかりの割引はするけれど、それでもちゃんと「お客様」として扱うことにしていて、タダで髪を切ることはありません。
それを話すと「家族なのに」とか、「今まで育ててもらったのに」とか賛否両論あるし、どちらかというと賛否の否の方の意見が多いのだけれど、
僕はお金をいただくことに意味があるし、そっち側の美容師でありたいなって思うんですよね。
どっちが親孝行なのか
僕も東京に上京した頃から年を取った分、親も年を取っているわけで、最近は特に「親孝行」について考えることも多いのだけれど、
僕は、美容師になって親の髪を切らせてもらえることだけで親孝行だと思っているし、実際にそこにお金が発生してもしていなくても、親は喜んでくれています。
だけど、それでもお金をいただく様に決めているのは、僕が「プロ」だから。
「プロ」と「アマチュア」の違いの一つに、「対価をいただいているか」っていうのが挙げられるけど、
お金ってのがその一つなんだと僕は思ってる。
そして、親の立場からしたら、あんなちっちゃかった子供が「プロとしての「対価」をきちんといただける美容師になった」事を見せることの方が親孝行だと思うから。
僕個人的な意見としては、親元を離れて暮らした15年間で「成長した姿を見てもらいたい」ってのもあるし、
僕が僕の親だとしたら、自分が育てた子供が薄給で働いている姿は見たくないし、「安くなきゃお客に来てもらえない美容師」って思って欲しくない。
育ててもらった人にお金をいただくことは親孝行ではない。っていう意見も分かるけど、僕はちゃんとプロの仕事の対価としてお金をもらうことにしてる。
そして、家族でも割引をしないで正規料金をいただいて、それでも満足してもらう自分でありたいと思ってる。
それができて初めて、自分としては「親に自分の仕事を認めてもらえた」ってことだと思うし、そうなることが親に育ててもらった恩返しであって、僕の人生をかけての親孝行なんだと思うんだ。
その道のプロとして生きること
僕はプロの美容師だから、
僕の人生をかけて学んできたものが、プロとして半端なもので価値が安いものであってはいけないと常に思ってるし、その価値をあげて行くことがプロとしてのやるべきことで、
例えば僕の生きる姿を親が見たときに、自分が産んで育てた子供を誇りだって思ってもらえるのが僕にとっても最高だし、
僕自身がそうなることが本当の意味での親孝行なんじゃないかなって最近は思うんです。
僕には子供がいないからわからないけど、僕が生きてきたこの人生を自分の手で途中でやめてしまう事は、僕の親にとって一番悲しい事だということはわかってる。
自分の生きたい様に生きて、なりたいものになって、誇らしく与えられた人生を、最後まで生き抜くことが難しい時代だからこそ、
せめて親の目が黒い間は、自分の人生に誇りを持って生きている姿を見せたいと思うよ。
それがこの道のプロとして生きることを選んだ僕の人生だから、
僕が美容師として成功することに誇りを持って欲しいなって思います。
それでは。
岡田 彰大


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