どうも、東京の中目黒でパーソナル美容師としてフリーランスの美容師をしている岡田です。
今年に入ってから半年ですけど、最近よく美容師さんから相談を受けています。
顔を会わせたことのない美容師さんの相談なのですが、内容が内容なので僕なりに真剣に向き合ってます。
一応『美容師辞めたい問題』には前にも記事にしてて、基本的にはこういう感じで考えてて。
僕はLINE@を公開してるから、誰でも無料で髪の毛の悩み相談から人生相談や恋愛相談までも受けているんだけど、
美容師さんの「美容師辞めたい」とかそういう類の相談が多いです。
なので、今年から美容専門学校の講師をしていて教育者としての立場からの目線も踏まえ、
今の僕の考えももう少し書いておこうかなと思います。誰にも死んでほしくないので。
ほとんどの人には関係のないことかもしれないけど、同じように悩んでいる誰かの助けになればと思います。
美容師辞めても人生やめなければいいと思うんだ
僕の学生時代(15年前)には「美容師免許」をとる目的は「美容師」になるためというのが自然の流れだったけど、
今では「美容師」以外にもまつげエクステとかの「アイリスト」とか、色々と美容師免許を活かせる仕事があるんですよね。
僕も専門学校の授業を教えている生徒さんの中にも、美容師じゃなくて「アイリスト」になりたい人も多いですよ。
だから、例えば「美容師なってみたけど美容師ちょっと違うかも」とか、「辞めたいかも」とか、思ってしまう自分に絶望しなくてもいいと思うんです。
働く環境が変われば変わることってたくさんあると思うし、職場が変われば「人間関係」だって「労働環境」だって変わるから、
「美容師続けられなかった私ってダメな人間だ・・・」
って思ってしまって生きていく自信をなくしてしまうよりも
「ダメだったら次、次ぃ!」
って感じくらいに考えてた方がマシだと思うんですよ。くれぐれも電車には飛び込まないようにしてくださいね。
「美容師辞めたい問題」の三大悩み
「美容師辞めたい」っていう悩みのほとんどの問題が
「人間関係」・「お給料」・「労働環境」
の3つの問題だったりします。
だから僕はそれらを「美容師辞めたい三大悩み問題」って呼んでるんですけど、だいたい大きく外れてはいないんじゃないかな?
だから、その問題を解決するための方法を一つずつ考えていこうともしてみたんだけど、多分それって今の時代は違うんだよね。
生き方が多様化してる中で答えってひとつじゃないし、考え方もひとつじゃない。
働く環境とかって働いているサロンの経営者とか、先輩方の影響ってとても大きいと思うから、自分がわかっていても変えられないことってたくさんある。
「古い環境や体制が悪いって言うなら、それを変えるために皆を納得させるくらい一生懸命努力しろ」
って上の人が言うかもしれないけど、僕は必ずしもそうは思わない。もちろん簡単に変えられるなら努力はした方がいいと思うけどね。
なぜなら、出来上がってるコミュニティのルールや他人の頭の中身を変える努力をするくらいなら、そのエネルギーを自分のために使った方がよっぽど自分の身になると思うんですよね。
多様な生き方を認めること。新しいものを拒まない。
僕自身、自分のブログだけど、ブログというオープンな場でこういった類のことを書くのはとても勇気がいることです。
でも、「これをいったらこういうコメントが返ってくるだろうな、じゃあこういうことは言わないほうがいいか。。」ってなると、結局何がいいたいのかわからなくなっちゃう。
思想の部分はひとそれぞれ色々な考えがあると思うし、思想の部分は誰が別にどう思ってても自由だと思うんですよね。
だから僕がどう思うかも自由だし、もちろん他の人がどう思っているかももちろん自由。というのは前提の話として聞いてほしいんですよね。
だから、もちろん反対の意見もあると思うんだけど、あえて僕は自分の経験でモノを言わせてもらうなら今はこういう風に思ってます。ということを残しているだけ。
そして、それもこれから変わることもある。というか変わると思う。生きるということは変化の連続だから。
僕は美容業界にメスを入れるつもりも、一石を投じるつもりも炎上させるつもりもないし、業界を変えようなんて思ってない、ただの組織から逸脱したフリーランス美容師のたわごとです。
でもサロンで辞めたい当人たちがどう思ってるか、辛くて死にたいって追い詰められてしまった人が何を感じているかに目を向けなきゃ、何も始まらない気もします。
だから僕からそんな人たちへのメッセージです。
寿司屋の修行なんて意味がない
「職人」の世界には必ずと言っていいほど「修行」と言う名の期間があったりします。
美容師は「サービス業」や「接客業」という分類されがちだけど、昔から師弟関係の強い「技術職」であって「職人」の側面もあるんですよね。
今の若い子たちは知らないかもしれないけど、昔は美容師は「先生」なんて呼ばれていたことだったあります。
だから美容師にも、もれなく「職人」の世界のような修行期間があって、長いアシスタントの期間がある。
それも長いところだと5〜6年くらいの期間アシスタントをしなきゃいけないところだってある。先輩がデビューしないからって自分が待たされるところもあるらしいですね。
僕はその仕組みはもう古いと思うんですよね。はっきり言ってそんな時代じゃない。
色々な意見が飛んできても別に構わないけど、アシスタントを5年も6年もしているなんて無駄な時間だなって思います。
「石の上にも3年我慢すれば次のこと教えてやる」とかはまさかないと思うんですけど・・・
今は最先端の技術もオンラインサロンでいくらでも学ぶことができる時代なんですよね。僕もいくつかオンラインサロン入ってます。
「情報」の差やサロンの垣根が以前ほどないんですよ。これからもどんどんなくなっていくと思います。今後はどこでも学べる時代になります。
そして、美容師にとっての「感性が旬でいられる時期」っていうのが僕はあると思うんですよ。だから、感性の豊かな若い時代の時間をもっと大事にした方がいいと思います。
これからはちょっと僕が実際に思って試してみていることを話してみます。
これからの時代は美容師だけに拘らなくてもいいんじゃない?
僕が自分が美容師していて思うのは、一生「美容師」という仕事をしているだけでは、今は良くても多分何年後かにはその他大勢の「ただの美容師」で終わるだろうなということです。
もちろん、一生「美容師」でいることを否定しているわけではないけれど、自分を世の中で「ただの美容師」ではなく『レア化』する(したい)ならば、
『敢えて美容師以外の他の仕事をしてみてもいいんじゃないか』
と思っています。
目指すのは「美容師として生きていくために美容師以外の感性(特技)を持つ」ということです。
ちょっとこれについては色々と思うこともあるので僕の考えということで。
推奨してるわけではないけれど、こういう考えの方が今の時代っぽいなと思うんですよね。
複数の視点を持つことで見えてくるものがある
ビジネスマンなら雇われながらも自分でビジネスを起こしてみたり、
複数の視点を持つということで自分の知らない業界ではどういう風にビジネスが成り立っているかを知ることもできると思います。
ビジネスのヒントを他の業種から学ぶこともできます。
見方を変えるというより、複数の視点を同時に持つ方が見える世界が広がります。
美容師は職人として技術者として小さな蟻になってマクロの視点で世界を見ることも必要だけど、空を飛ぶ大きなタカの目で自分を俯瞰で見ることも時には必要だと思うんです。
ずっと同じ一つの世界に生きてる人は自分で世界を狭く見てしまいがちだけど、本当はずっともっと世界は広がっている。
自分が行き詰まった時には自分でその世界を広げて見る。
そうすると自分が思っているよりも世界はずっと大きく広がっていて、その中で自分がどう生きるかは自分で選べるものだったりします。
その「自分の生きる世界」をどう広げていくかの方法も少し紹介しておきます。
100万人に1人の人間になる方法
この辺はホリエモンも推奨してる藤原和博さんの著書
「藤原和博の必ず食える1%の人になる方法」
こちらを読むといいと思いますが、
1万人に一人のレアな人間(1/10000の人間)になることを目指すには、
美容師の世界で10000人分の1人になるのは難しいかもしれないけど100人の中の1人なら頑張ればなれるかもしれないし、
他の違う分野での100人の中の1人と合わせて
1/(100×100) の人間になれば10000人に1人のレアな人間になれる計算だから、そういうレアな人間の目指し方もあっていいと思うんです。
「100万人に1人」の代わりの効かない人間を目指すなら、もう一つの分野で100人に1人くらいになればいい。
一つの仕事をコツコツやることも大切ですが、並行して自分の魅力を広げるために
あえて別のジャンルに取り組むこと、違うジャンルに挑戦して学ぶこと、自分の市場価値を高め続けることができれば
この先何があっても食いっぱぐれはしないと思います。だから美容師辞めたくて死にそうなら美容師だけに拘らなくてもいいんじゃないかなって思いますね。
自分がおもしろい生き方を選ぼう
「やりたいこと」で迷ったなら、「おもしろい」方を選びましょう。それも、「ワクワクする方」を選べばきっと後悔はしないと思います。
子供に戻ったような気持ちで考えるのも悪くない。子供は深くは考えないから。やりたいからやる、食べたいから食べる、寝たいから寝る。本能のままに生きてます。
これ、僕の子供の頃の写真なんですけど、野原でうんこしてるんですよ。うんこしたくなったからうんこしてるんです。まさに本能の塊ですよ。
自分の直感に任せるのも悪くないと思います。
直感はときに意外なほど当たるんだから。
いつしか子供の頃に溢れていた自分のそういう本能は「こうでなければならない」「こうあらなきゃいけない」という自分以外の声や常識にかき消されて、
深く耳を済まさなければ聞こえなくなってしまいます。
楽しいから遊ぶ、面白いから遊ぶ。
時間を忘れて眠るのを忘れるくらい本気で遊ぼう。
本気で取り組むから気付いたら驚くほど成長している。
きっと、人間はそういう風にできてる。
だから大丈夫。
僕は髪を切るのが好きだけど、本当に好きなのは僕が髪を切ることで「人を笑顔に出来る」ということ。
だけど、美容師になりたての時なんて気づかなかった。苦しいことももちろんたくさんあったけど、好きなことは逃げなかったから本気で追いかけたのかもしれません。
僕が苦しい時も美容師してる時は楽しかった。髪のいじるのがおもしろいから続けられたんだと思います。
最初は下手くそでもデザインすることが好きだったから続けられた。続けていたからいつも予選落ちだったコンテストもいつしか入賞もできるようになったり。
夢だった全国大会のステージにも立つことができた。
みんなが手伝ってくれて応援してくれたから、全国大会のファイナリストにもなれた。
夢だった日本一の美容師になれるかもしれなかった。
でも日本一は近いようではるかに遠かった。
最高のモデルさんと最高のスタッフを持ってしても日本一になれなかった。それが当時の僕の実力だった。だけど、ヘアデザインがここに連れて来てくれた。美容師してるのがおもしろかった。
今度はその僕の楽しさを未来の美容師の卵に「伝える仕事」としての講師をしてるし、ラジオにも呼んでもらったり、ヘアメイクでイベントに参加したりして。なんだかんだ楽しんでます。
そんなもんです僕の人生。でも最初から今こうなってるなんて予想もしてもない。
下手くそだった僕が今こうしてるんだから「好きなことやる」のも捨てたもんじゃない、だけど好きじゃなかったら続けられなかったと思うんですよ。
たまたま僕の場合はそれが美容師で運が良かっただけで、美容師やってピンと来なかった人は他のやりたい事やったら楽しいことが起こるかもしれないでしょ?って思うんです。
点と点が繋がって線になる。いつかやってきたことが繋がる一つの線になる。
多分、最初から人生に目的なんてないんですよ。だから今を楽しむために生きる。
それでよくないですか?それがよくないですか?
だから、美容師をやめようがやめまいが、僕はあなたが本気で楽しんで今を生きることが出来ればどっちだって構わないと思うんです。
そして、心からあなたが楽しめること。それを決めるのは僕じゃないし、先輩じゃない、社長でもない。答えはいつだって自分の中にある。僕はそう思うんですよ。
飛び出せばいいと思うんです。あなたを縛ってしまっているものから。
これからあなたが打つ点が、いつか未来のあなたと繋がって、一つの線になる日が来ます。
さぁ、あなたならどんな線を描くでしょうか。
応援しています。心から。
それでは。
岡田 彰大


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