こんにちは。中目黒のパーソナル美容師の岡田です。
最近ニュースでも話題になっている「地毛証明書」ですが、どうやら都内の高校の約6割が提出させているようで。
高校を卒業して10年以上経ちますが、美容師として毎日髪の毛に携わっている立場としては他人事ではありませんね。
というか、美容師10年以上やってる身としたら、地毛証明書なんてなくても地毛かどうかなんてすぐ分かります。
と言ってもなんなんで、これを機にちょっと考えてみることにします。
悪いのは世間か、高校か、生徒たちか
今から十数年前の僕の高校生の頃にも「服装検査」なるものはあったんですけれども、「地毛証明書」は初耳でした。
当時の僕はサッカー部に入っていたので、部活で紫外線による髪の毛も日焼けをおこしてしまい、
肌と同じ様に髪の毛も明るくなってしまっていたので、その服装検査では
「髪の毛染めてるのか?」
と、生徒指導の先生によく聞かれたものです。
もちろん、僕の髪が明るくなっているのは紫外線による日焼けが原因なので髪を染めているわけではないのですが
検査では引っかかってよく確認されたものです。
証明書は求められなかったけど、生まれつき明るいわけではなくても髪の毛が明るくなってしまう環境だったんですよ。
カラー剤で染めなくても髪は明るくなる
今更ながら当時を振り返って思うのは、
夏なんかは水道で頭から水を被って、髪が濡れたまま外で練習してたものですから、
髪の毛にとっては最悪の状態でしたよね。キューティクル開いたまま紫外線もろに浴びてましたから。
そりゃあ高校生の元気なキューティクルも土ぼこりと紫外線のダメージ受けまくってパサパサになりますよね。
そういう過程で、髪の毛がダメージを受けて明るくなってしまうのはある意味仕方なかった状況なのですが、
でもやっぱり服装検査の度に疑われたり、追求されるのは、今思い出しても気分は良くなかったですね。
疑われる方が悪いのか、疑う方が悪いのか
高校生と先生という立場が違えばそれぞれの主張や正義があるわけで、
こういった主義主張のズレが出てくるのはある意味仕方の無いことなのかなと思うのですが、
あの頃から今まで年を重ねて、色んな見方が出来るようになりましたけど、美容師の経験というフィルターを通しても
「まだそんな事してんだなー」
っていう感覚が残ってしまいます。
これは僕の人生経験が不足しているのか、
美容師という職業柄思ってしまうことなのかは分かりません。
どっちが正しいとか、そういったことでもないのかなと思います。
髪質は思春期で大きく変わる可能性がある
美容師的な話をすると、髪の毛は「女性ホルモン」で出来ているので、「ホルモンバランスの変化」によって髪質が大きく変わる事があります。
例えば、女性の出産後のタイミングや、思春期のタイミングもその一つです。
中高生といえば、思春期(成長期)でホルモンバランスが大きく変化するタイミングです。
子供の頃にクセがない人もクセが出てしまった人もいますし、その逆ももちろん然りです。
髪質の変化自体はホルモンの変化によって自然に起こる変化なのですが、
思春期の多感な中高生にとっては、その変化によってはそれがその生徒の「コンプレックス」になってしまう事もあるんですよね。
過去にも質問に答えていますが
こういった自然におこる「体の変化」のことも、是非学校側の先生方にも知っておいて欲しいなと思います。
【黒髪ストレート=模範的】というイメージは今の時代にいかがなものか
クセで悩んでしまう人もいれば、ストレートで悩む人もいます。
黒髪で悩む人もいれば、地毛が明るくて悩む人だっています。
髪の毛が与えるイメージについては仕事的にも身近に分かる方だと思いますが、
もうこれは学校側だけの問題ではないのかも知れません。
世間一般に画一化されてしまった
【茶髪パーマ=不良】とか
【黒髪ストレート=真面目】というイメージ
これ自体に対する理解をどうにかしないといけないのかもしれないですよね。
もっと生徒のメンタル的なそういったところにも、
外見に対しても個性に理解を示せるようになるといいですよね。
対処方法を考えてみた
もうこうなると、原因はイメージの問題ですよね。
【茶髪=素行が悪い】
【黒髪=真面目】
みたいになっちゃっている世間一般のこういったイメージを払拭するには、
TVやメディアで打ち出すのが1番だと思いますよ。
なので、どうでしょう。
夏の甲子園に出場が決まった高校の野球部は、
「甲子園出場が決まった日から全員髪を伸ばして茶髪にパーマで出場しないといけない」
とかね。
「国民的美少女コンテストは茶髪パーマの子から選出する」とかね。
A〇B48のメンバーが全員茶髪パーマにしたら大分世論が変わるんじゃないですかね〜
まぁ冗談ですけどね。
縛られると逃げたくなるんだよなぁ
これやっちゃダメとか、こうしちゃダメとか、言われると逆にやりたくなるのが人の性ってもんで。
逆に自由に全てを認めてしまえば、それ以外のところで自分の「アイデンティティ」を見つけようとするんじゃないかしら。
縛られると逃げたくなるのもありますよね。
外資系企業とかもそうだけど、世界はもっと「結果に拘る」ことがスタンダードで、
年功序列の社会なんて崩壊してるわけだから、時代に合わせて変化して変えていくしかないのかも。
「絶滅していくのは環境に適応出来なかった種」
というのが進化論的な話でいえば、世の常なのだから、
世界に誇る【クールJAPAN】を育てる環境という意味では、若い才能溢れる個性を尊重して柔軟に生きていきたいものです。
と、いうことで。
気づいたら長くなったなぁ〜すみません!
あ、美容師の皆さんは地毛かどうかは大体みれば分かると思いますよ。ガイドライン作る時は是非相談してください。
それでは。
岡田 彰大


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